綾小路きみまろさんのトークライブはなぜ面白いのか? ―中高年のアイドル漫談家―

以前、スマップ(SMAP)の香取慎吾さんが綾小路きみまろさんに弟子入りする企画がテレビであった。

 

綾小路きみまろさんとは中高年に大人気の漫談家である。

 

きみまろさんのトークライブでは一言ひとことに爆笑の声がドカンと響く。

 

なぜきみまろさんのネタはあれだけ人気で受けがいいのだろうか?

 

それは一つがあるあるネタで、身近なネタで親近感をもたせている(夫婦のやりとり)。

 

 

これは私の体験談なのだが、話してと聞き手が共感できない話は場をシラけさせる。

 

つまり、話し手は一生懸命話しを伝えようとしていても聞き手には全然伝わっていない。

 

話し手は伝えようと思っていることが全て聞き手に伝わっているかというと、それはありえない。

 

せいぜい二割程伝われば良い方だと思う。

 

だから話し手は何度も繰り返し、聞き手と共感する話題で話すことが必要となる。

 

その聞き手との共感を実践されているのがきみまろさんの漫談である。

 

聞き手が経験するような体験談過去の出来事。現在の出来事。未来の出来事

 

人間、男、女の人生の出来事をネタにしているから身近なのである。

 

 

そこで、きみまろさんは次のように言っている。

 

漫談家になるには、ハンサムでは駄目だと言っていた。

 

それはなぜかというと

 

 

 

なぜなら、カッコいい男に毒舌されると傷つくからだと(笑)

 

 

 

これも面白い。このユニークな切り返しがきみまろさんの面白さだろう。

 

これは自分がハンサムではないという自虐ネタも入っている。

 

自分がかっこいい漫談家だったらこの話は面白くない。

 

むしろ失笑してしまうだろう。

 

自虐ネタは笑い話の大事な要素だと思う。

 

そこで、きみまろさんが伝授したネタを一つずつ書いていきたい。

 

 

「久々のお化粧、夫も後ずさり」「久々のお化粧、ペットも後ずさり」

 

 

「中高年 体重計 そ~っと乗ってもデブはデブ」

 

 

「何度のっても デブはデブ」

 

 

「中高年 みんなで温泉風呂に入れば トドの群れ」

 

 

「中高年のワンピース 肉に取られミニとなる」

 

 

「中高年のファンデーション 落ち着く先はシワの中」

 

 

「中高年 毛は抜けた歯も抜けた 抜けないのは疲れだけ」

 

 

文字に書き起こすとと、それほど面白くないかもしれない。

 

しかし、会場でのライブの様子は一つ一つでドカンドカン笑いが起きるのだ。

 

話術によってきみまろさんの上記のネタが生かされるのだ。

 

 

そして、きみまろさんの面白さは自虐ネタだけではない。

 

聞き手のお客さんをいじるのだ。

 

例えば次のように言う。

 

 

ようこそいらっしゃいました、そのような顔にお化粧をして(笑)

 

 

これで会場は大笑いである。

 

聞いている人は自分のことではないと感じている。

 

他人がいじられていると感じているから余裕をもって笑うのだ。

 

きみまろさんも中高年をいじって笑いを誘うのだ。

 

 

さらにきみまろさんは言う。

 

 

全部反対のことをいった方がいい。「痩せていらっしゃいますね」

 

 

このようなことも言っていた。

 

 

また、今の話題のことをヒネって次のようなことを言うそうだ。

 

「AKB48ですか」

 

と、きみまろさんはお客さんを褒めるそうだ。

 

しかし、その後に言う一言が面白い。そのAKBとは

 

 

…飽きれた婆さん。飽きれたブス。アカぬけたブス。

 

 

という意味だと解釈をするのだ。

 

 

綾小路きみまろさんのトークライブは話し手として聞き手の心をつかむ。

 

また聞きに行きたいと思わせるからそうだろう。

 

話し手として学ぶべきことが多い漫談家だと感じた。